有限責任 あずさ監査法人
理事長 内山 英世
昨年は未曾有の自然災害、原発の問題やTPPへの参加表明などの国内問題をはじめ、米国国債の格下げ、欧州の債務危機、新興国の台頭等々、内外ともに変化の激しい年でした。また、相次いだ企業不祥事をきっかけに企業におけるガバナンスのあり方も問われた一年でした。一方、企業環境においては、事業統合やグローバル化の流れが一段と進んでおり、多くの日本企業は業種・規模等を問わず海外事業活動を急速に拡大しつつあります。
企業のビジネス形態がより複雑かつボーダーレス化してきている中で、企業の財務諸表に対する監査業務の品質を維持・改善し、それを提供するための組織体制、および品質管理体制を構築していくことは私たちが常に意識しなければならない重点課題であります。監査業務の高度化・効率化を強化するための施策の実施や、ITを活用した監査手法の適用など、今後も高品質な業務提供を目指して品質管理に一段と注力してまいります。
国際的な競争環境の中で成長を目指す企業の皆様の多様なニーズに対応していくために、昨年7月にグローバル対応強化のための組織再編を行い、いずれの事業部でも国際業務に迅速に対応できるサービス体制を整えました。金融サービス部門については、グローバルな金融規制への対応、組織再編や海外進出支援をはじめ、ビジネスプロセス改革やリスク管理態勢の構築などのサービスを強化していくために、KPMG FAS、KPMG税理士法人やKPMGマネジメントコンサルティングを含むKPMGジャパングループ全体の金融サービスを統轄する「KPMGファイナンシャルサービス・ジャパン」というグループ横断組織を設置しました。また、ベンチャー企業や中堅企業の成長・成熟過程における様々な経営課題を支援していくための統轄組織として「企業成長支援本部」も設置しています。
監査法人の基盤は、人材であります。深い専門知識を有し、幅広い視野を持ち、高い理想・信念と行動力に富んだ人材をいかに多く育成するかが、あずさ監査法人の最重点課題であります。職員に対しては、人材グローバル化プロジェクトを設置し、研修強化やグローバル対応を必要とする業務機会の提供、海外派遣の増大などの施策を行っています。また、私自身も、KPMGのアジア太平洋地域を統括するチェアマンに昨年9月1日に就任し、この職務を通じて日本企業のみならず、アジア太平洋地域の企業の持続的成長を支援していく所存です。
私たちは、プロフェッショナルとして求められる誠実性(Integrity)、提供するサービスの品質(Quality)、社会・クライアント・組織員の満足度(Satisfaction)においてベストファームとなるという法人のヴィジョンを目標として、今後も業務を推進してまいります。