企業経営に関するトピック解説

2006.10
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平成18年9月中間期に適用される新会計基準等について

昨年来、会社法の施行に伴い、企業会計基準委員会(ASBJ)から新たな会計基準やその適用指針等が数多く公表されており、本年9月中間期には、これらの会計基準等が一斉に適用されます。

本稿では、本年9月中間期に新たに適用開始となる会計基準等について簡単に解説します。


I.平成18年9月中間期に強制適用される新会計基準等

1.

企業会計基準第4号「役員賞与に関する会計基準」(平成17年11月29日)


役員賞与は、発生した会計期間の費用として処理します。したがって、本会計基準適用後は、役員賞与を剰余金の額の減少として処理することはできなくなります。なお、役員賞与を株主総会の決議事項とする場合には、当該決議事項とする額またはその見込額(当該事業年度の職務に係る額に限る)を、原則として、引当金に計上することとなります。

会社法施行日以後終了する事業年度の中間会計期間(当該事業年度に係る株主総会等で決議される役員賞与)から適用されます

本会計基準適用に伴い、役員賞与を発生時に費用として会計処理することとなった場合は、会計基準の変更に伴う会計方針の変更として取り扱うことに留意する必要があります。

なお、会社法は平成18年5月1日に施行されていますので、すでに平成18年5月期の中間財務諸表(平成17年11月中間期)から適用されています。


2.

企業会計基準第5号「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」および企業会計基準適用指針第8号「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準等の適用指針」(平成17年12月9日)


従来の「資本の部」が「純資産の部」に改められました。

貸借対照表は、資産の部、負債の部および純資産の部に区分し、純資産の部は、株主資本と株主資本以外の各項目に区分します。株主資本は、資本金、資本剰余金および利益剰余金に区分します。

個別貸借対照表については、資本剰余金がさらに資本準備金およびその他資本剰余金に、利益剰余金が利益準備金およびその他利益剰余金に区分します。また、株主資本以外の各項目は、評価・換算差額等および新株予約権に区分します。

連結貸借対照表については、株主資本以外の各項目は、評価・換算差額等、新株予約権および少数株主持分に区分します。

なお、評価・換算差額等については、これらに係る繰延税金資産または繰延税金負債の額を控除した金額を記載します。

平成18年5月1日以後終了する中間連結会計期間および中間会計期間に係る中間連結財務諸表および中間財務諸表ならびに連結会計年度および事業年度に係る連結財務諸表および財務諸表から適用されます。

なお、適用初年度においては、これまでの資本の部の合計に相当する金額を注記する必要があります。

3.

企業会計基準第6号「株主資本等変動計算書に関する会計基準」および企業会計基準適用指針第9号「株主資本等変動計算書に関する会計基準の適用指針」(平成17年12月27日)


会社法は、すべての株式会社に対して株主資本等変動計算書の作成を義務づけています。

株主資本等変動計算書は、前述の企業会計基準第5号に定める貸借対照表の純資産の部の表示区分に従い、当該純資産の部の一会計期間の変動額のうち、主として、株主に帰属する部分である株主資本の各項目の変動事由を報告するために作成するものであるとされています。

適用時期は、中間(連結)株主資本等変動計算書については平成18年5月1日以後終了する中間連結会計期間および中間会計期間から、また、(連結)株主資本等変動計算書については平成18年5月1日以後終了する連結会計年度および事業年度から作成します。

4.

企業会計基準第7号「事業分離等に関する会計基準」および企業会計基準適用指針第10号「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(平成17年12月27日)


企業結合会計基準では、企業結合に該当する取引を対象として、結合企業を中心に結合当事企業の会計処理を定めているのに対して、事業分離等に関する会計基準では、会社分割や事業譲渡などにおける事業を分離する企業(分離元企業)の会計処理(移転損益を認識するかどうか)や、合併や株式交換などの企業結合における結合当事企業の株主に係る会計処理(交換損益を認識するかどうか)などを定めています。

平成18年4月1日以後開始する事業年度から適用されます。

5.

企業会計基準第8号「ストック・オプション等に関する会計基準」および企業会計基準適用指針第11号「ストック・オプション等に関する会計基準の適用指針」(平成17年12月27日)ならびに改正企業会計基準適用指針第11号「ストック・オプション等に関する会計基準の適用指針」(平成18年5月31日)


ストック・オプション等に関する会計基準の適用範囲は、(1)企業がその従業員等に対し「ストック・オプション」を付与する取引、(2)企業が財貨またはサービスの取得において、対価として「自社株式オプション」を付与する取引((1)以外のもの)および(3)企業が財貨またはサービスの取得において、対価として「自社の株式」を交付する取引です。

会社法の施行日(平成18年5月1日)以後に付与されるストック・オプション、自社株式オプションおよび交付される自社の株式について適用されます。ただし、開示項目のうち「各会計期間において存在したストック・オプションの内容、規模及びその変動状況」については、会社法の施行日より前に付与されたストック・オプションであっても、存在するものについて適用されます(開示内容のうち付与日における公正な評価単価は、会社法の施行日以後に付与されたストック・オプションに関する評価単価をいう、とされている)。

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