ソルベンシー・マージン比率
保険会社が将来の保険金などの支払いに備えて通常の予測の範囲で積み立てている責任準備金の範囲を超えたリスク、即ち、大災害・株の大暴落など通常の予測を超えるリスクが発生した場合の保険金支払い能力の充実状況を示す比率を言います。
この比率の定義は保険業法に定められており、比率の区分に応じた早期是正措置が定められています。
早期是正措置は、保険会社の破綻を未然に防ぐことを目的としてソルベンシー・マージン比率が200%未満の会社を是正対象とし、(1)100%以上200%未満(2)0%以上100%未満および(3)0%未満という区分に応じた命令が発せられ、(3)の場合は、期限を付した業務の全部または一部の停止を命ぜられることとなっています。
現在、保険会社の財務体質の強化やリスク管理の高度化を図る観点から、現下の金融市場実勢と乖離したものとなっていないか等の見地から、この比率につき金融庁にて見直しが検討されています。
その一環として、学者、アナリスト、ファイナンシャルプランナー、公認会計士、生損保業界の実務者からなる検討チームにおいて、この比率の算出基準等に関する現行の問題点及び今後のあり方についての意見聴取を行い、その報告書として、2007年4月に、「ソルベンシー・マージン比率の算出基準等について」が公表されています。
これによると、経済価値ベースでの資産価値と負債価値の差額(純資産)自体の変動をリスク量として認識し、その変動を適切に管理する経済価値ベースでのソルベンシー評価を行うことが志向されています。
これは、ヨーロッパにおいて検討されているソルベンシーIIや、IAIS(保険監督者国際機構)が検討している手法とも整合的であり、諸外国の導入時期に合わせて、日本でも導入される方向です。
