あずさ監査法人

連結納税制度

Consolidated Tax Return Filing System

連結納税制度は、企業の組織再編成を促進し、日本企業の国際競争力の維持・強化及び経済構造の改革に資するため、平成14年度の税制改正において創設されたもので、企業グループ内の個々の法人の所得と欠損を通算して法人税を課税する仕組みをいう。

連結納税制度は、内国法人である親法人とその親法人に発行済株式の100%を直接又は間接に保有される内国法人(子法人)がその制度を選択することにより適用される。その適用にあたっては、100%保有関係にあるすべての子法人を連結納税グループに含めなければならないが、外国法人により保有される兄弟関係にある内国法人間には、連結納税制度を適用することはできないこととされている。また、いったん連結納税制度を選択すると、原則としてこれを取りやめることはできない。

なお、平成22年度税制改正において、連結納税を選択していない企業グループにも適用がある「グループ法人税制」が創設されたことに伴い、連結納税制度で規定されていた100%保有関係にある法人間における税務上の取扱いの一部が連結法人以外にも適用されることとなった。したがって、「グループ法人税制」適用後における連結納税制度の課税所得の計算上の主な特徴としては、下記の項目をあげることができる。

企業グループ内の法人間での損益通算が可能。
一定の場合には、連結納税開始時又は子法人の既存の連結納税グループへの加入時において、連結子法人の有する一定の資産について時価評価課税が行われる。
連結納税開始時又は子法人の既存の連結納税グループへの加入時には、一定の場合を除き繰越欠損金は消滅する。

上記の特徴が及ぼすメリット・デメリット、連結ベースで所得計算することによる事務負担の増加など、その導入にあたっては慎重な検討が必要である。

なお、消費税や法人事業税及び法人住民税などの地方税には連結納税制度はないため、法人税で連結納税制度を選択した場合においても単体申告を行う必要がある。