国際財務報告基準(IFRS、国際会計基準)
■IFRSとは
国際財務報告基準(International Financial Reporting Standards、IFRS)は、国際的に適用される高品質で単一の会計基準を目標として、国際会計基準審議会(International Accounting Standards Board、IASB)等により設定される会計基準の総称です。現在、IFRSには以下の基準等が含まれています。

※ | 2010年、解釈指針委員会(International Financial Reporting Interpretations Committee、IFRIC)はIFRS解釈指針委員会(IFRS Interpretations Committee)に名称変更されました。 |
■世界の動向
IFRSを自国の会計基準として適用している国および適用することを認めている国はすでに120ヶ国に及んでいます。G20ではオーストラリア、ブラジル、中国、EU各国、南アフリカ、トルコなどがすでにIFRSを適用しており、これに続き2011年にはカナダ、インド及び韓国、さらに2012年にはアルゼンチン及びメキシコなどが適用を開始する予定です。IFRSの適用に向けて現在準備段階にある他の国々もそれぞれにスケジュールを公表し取組みを行っています。
そのうちの1つである米国では、2002年9月に米国財務会計基準審議会(Financial Accounting Standards Board、FASB)がIASBとの間でノーウォーク合意を取り交わしたのを皮切りに、2005年7月に欧州証券規制当局委員会(Committee of European Securities Regulators、CESR)が公表した同等性の評価に関する最終報告を受け、2006年2月にFASB がIASBとの間で覚書(Memorandum of Understanding、MOU)を取り交し、IASBと共同でコンバージェンス作業を行っています。当初は2011年6月末までにコンバージェンスを完了する予定でしたが、一部のプロジェクトで遅延が生じているため、2010年6月にFASBとIASBはコンバージェンス作業の改訂案を盛り込んだ進捗報告書("Progress Report on Commitment to Convergence of Accounting Standards and a Single Set of High Quality Global Accounting Standards")を公表しました。これにより、今後は主要なジョイント・プロジェクトが優先して進められ、一部のプロジェクトの完了は2011年下半期以降に延期されることになりました。現在、米国では、証券取引委員会に登録している外国企業についてはIFRSによる財務報告が認められており、国内企業については2011年にIFRSの強制適用に関する最終決定を行うこととしています。この結果、早ければ2015年〜2016年より米国でIFRSの適用が開始される可能性があります。
■わが国の動向
わが国においては、2007年8月8日、企業会計基準委員会(Accounting Standards Board of Japan、ASBJ)がIASBと会計基準の全面共通化を合意し(いわゆる「東京合意」)、短期プロジェクトと長期プロジェクトに分けて会計基準の差異解消を進めています。FASBとIASBとのMOUプロジェクトの遅延により、わが国のプロジェクトにも一部延期が予想されますが、ASBJはわが国の産業や経済実態を踏まえた論点整理を行い、順次、公開草案や基準書の公表を行っています。
2009年6月に企業会計審議会は「我が国における国際会計基準の取扱いについて(中間報告)」を公表しました。これにより、2010年3月期よりすでに一部の企業がIFRSの任意適用を開始しています。IFRSの強制適用については2012年に最終決定を行うこととしており、早ければ2015年〜2016年よりわが国の上場企業にもIFRSの強制適用が開始される可能性があります。
