クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)
クレジット・デフォルト・スワップは、あらかじめ参照債務のクレジット・イベント(倒産、支払不履行、条件変更等)を定義しておき、プレミアムを受け取る(支払う)代わりにそのイベントが起こったときに想定元本の金額を支払う(受け取る)ことを約束する相対取引の総称です。プレミアムを受け取る側をプロテクションの売り手、プレミアムを支払う側をプロテクションの買い手と呼びます。参照債務は国・地公体、一般企業向けの債券や融資の他、証券化商品が含まれます。イベント発生時の決済には、現物決済(売り手が想定元本全額を支払い、買い手が債券や融資などの現物を引き渡す)と現金決済(時価で見たネット損失や当初決めた損失見合いの掛け目などを基準に売り手から買い手に現金のみ支払う)があります。CDSを元に開発されたクレジット・デリバティブ商品の例としては、複数のCDSの中でいずれかがイベントに該当した場合に全体のイベントとなるファースト・トゥ・デフォルト債や、複数のCDSから優先劣後構造を作って信用力を調整したシンセティックCDO債などがあります。
巨額の店頭取引がグローバルに国境をまたいで行われたにも関わらず、規制や統計がほとんど無かったことや、再証券化CDO等質の低い投資の為のレバレッジに利用されたことなどが理由で、今回の金融危機の原因の一つであったといわれています。欧米各国はCDS清算機関を設立、市場参加者からあらかじめ担保などを徴収してCDS取引の履行を保証すると同時に取引価格を公表して、市場の透明性を高める取り組みを行っています。
