企業会計の最新情報

2008.3.13

「持分法に関する会計基準」及び「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」の公表

(平成20年3月10日 企業会計基準委員会)

企業会計基準委員会において、会計基準の国際的なコンバージェンスを進めるにあたり、投資会社及び持分法を適用する関連会社が採用する会計処理の原則及び手続の統一について審議が行われ、このたび、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」及び実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」が公表されました。

<主な内容>

I.

背景

これまで、わが国における持分法に関する会計処理は「連結財務諸表原則」に基づいて行われてきたが、連結原則においては、親会社及び子会社の会計処理については原則として統一するとされているものの、投資会社及び持分法適用関連会社については統一すべきか否かが明示されていないため、原則として統一することが望ましいと解されてきた。また、持分法の適用対象となる非連結子会社についても、必ずしも統一することを要しないと考えられてきた。

しかしながら、会計基準の国際的なコンバージェンスを進めるにあたり、持分法を適用する被投資会社(持分法の適用対象となる非連結子会社及び持分法適用関連会社)の会計処理の原則及び手続について、従来の取扱いの見直しに関する審議が行われ、審議の結果、連結子会社と同様にこれを原則として統一することとして、これに伴って国際的な会計基準と同様に、持分法に関する会計処理等に係る取扱いを連結原則とは別の会計基準として整備することとされ、これを適用する際の当面必要と考えられる実務上の取扱いについても実務対応報告として定められた。

II.

範囲

連結財務諸表を作成する場合に適用する。

なお、連結財務諸表を作成していないが、個別財務諸表において持分法を適用して算定された財務情報に係る注記を行う場合も、会計基準が適用される(会計基準第3項)。

III.

持分法を適用する被投資会社の会計処理の統一

連結財務諸表を作成する場合に適用する。

なお、連結財務諸表を作成していないが、個別財務諸表において持分法を適用して算定された財務情報に係る注記を行う場合も、会計基準が適用される(会計基準第3項)。

1.

原則的な取扱い(会計基準第9項)

同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、投資会社(その子会社を含む)及び持分法を適用する被投資会社が採用する会計処理の原則及び手続は、原則として統一する。

2.

当面の取扱い(実務対応報告「持分法適用関連会社の会計処理の統一」「当面の取扱い」)

投資会社及び持分法適用関連会社が採用する会計処理の原則及び手続の統一にあたっては、原則的な取扱いによるほか、当面の間、日本公認会計士協会 監査・保証実務委員会報告第56号「親子会社間の会計処理の統一に関する当面の監査上の取扱い」に定める会計処理の統一に関する取扱いに準じて行うことができるものとする。

さらに、在外関連会社については、当面の間、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」に準じて行うことができるものとする。

なお、統一のために必要な情報を入手することが極めて困難と認められるときには、監査・保証実務委員会報告第56号に定める、「統一しないことに合理的な理由がある場合」にあたるものとする。

ここでは、持分法適用関連会社について会計処理を統一する場合の当面の取扱いを示しているが、持分法の適用対象となる非連結子会社についても、原則として同様の取扱いとなる(実務対応報告「本実務対応報告の考え方」(4))。

<適用時期>

1.

会計基準等は、平成22年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度から適用する。ただし、平成22年3月31日以前に開始する連結会計年度及び事業年度から適用することができる(会計基準第18項、実務対応報告「適用時期等」(1))。

2.

会計基準等の適用の結果、適用初年度の期首において持分法適用関連会社の純資産に変動額が生じるときには、持分法の適用にあたり、当該変動額のうち投資会社の持分又は負担に見合う額については、次のように処理する(実務対応報告「適用時期等」(2))。

(1)

当該変動額が利益剰余金に係るものである場合には、投資会社の適用初年度の期首の利益剰余金に加減する。

(2)

当該変動額が評価・換算差額等に係るものである場合には、当該評価・換算差額等の該当する科目に加減する。

3.

本実務対応報告に定める当面の取扱いを適用し、実務対応報告第18号に準じた処理を行う場合で、修正のために必要となる過年度の情報を入手することが極めて困難と認められるときには、次のように処理することができるものとする(実務対応報告「適用時期等」(3))。

(1)

持分法適用関連会社におけるのれん並びに時価評価されている投資不動産及び再評価されている固定資産については、適用初年度の期首において、当該期首時点での貸借対照表計上額に基づいて新たに計上されたものとして取り扱う。この場合、再評価されている固定資産に係る再評価剰余金については、当該再評価されている固定資産の耐用年数の残存期間にわたり、利益に振り替える。

(2)

持分法適用関連会社において、退職給付会計における数理計算上の差異を純資産の部(利益剰余金)に直接計上しているときには、過年度に純資産の部(利益剰余金)に直接計上された数理計算上の差異については、全額が過年度において損益として修正されているものとして取り扱う。

企業会計基準委員会ホームページ

※公表時から2ヶ月間は、一般サイトへも本文が掲載されますが、その後は会員サイトのみの掲載となります。

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